1週間たった苗の様子。左側が緑色が濃いのは、購入した種子のため、右側は自家採取のもの。普通は芽出し作業といって、浸漬した後に30度ぐらいまで温度を上げて芽を出してから播種するが、消毒等を一切していない(ドブロク酵母による消毒はしていますが)ので、できるだけ28度以上には温度を上げずに籾を管理しています。
シートをめくってみると、実際にはこんな感じで土が持ち上げていますから、シュロのホウキで叩いて土を落としていきます。芽が多少折れますが、気にすることなく継続。ホウキで叩くと根の元に自然と土が揃って落ちます。この時点で水をやって土を落ち着かせる人もいますが、それだと過失になるし表土が固まってしまうので、出芽がさらに揃いにくくなります。ホウキで叩くのは多少手間ですが、均一に土がなる分だけ都合が良いです。
実際に叩いてみた様子がこちら。湿っている土なので、ホウキにこびり着いてきます。適当に土を落ちとしながらの作業ですが、あまり気にしなくとも大丈夫。根が張っている状態なので、ホウキに付いてきたりすることはないです。そんなに叩いても大丈夫なのかと聞かれますが、まず問題ないです。この後も5日おきぐらいに下駄付きの苗箱でもって踏んでいますが、問題が起きたことはないです。
上の方は購入種子、下の方は自家採取の方ですが、本来なら下の方はもう一日置きたいところ。 まだ緑化が始まっていませんから、白いままです。以前にはこの時期にシートを剥がして、ハウスを開放したことがあります。外気温は夜で10度以下(7~8度ぐらい)ですが、これで問題が起きたこともないので、寒さには意外なほど強いものです。高温で芽出しをして、育苗器で管理して、ハウスでシートで覆って…というように過保護に育てるとどうしても病気が増えますし、徒長しやすくなります。
明日から研修で3日間ほど和歌山まで出かけます。出かける予定がなければ、たぶん太陽が顔を出す24日の土曜日に今日の作業をしていたと思います。事情により繰り上げましたが、苗には頑張ってもらうことになります。
シートは剥がして、ハウスの両袖も解放(1mm目のネットがあるので風は通りにくい)、夜は両サイドの扉は閉めるものの、晴れた日でハウス内が暖かくなったら扉も開放となります。今日明日と太陽はお休みの模様、土曜日までは水やりの必要がないでしょう。もしかすると土曜日も不要かもしれない。表面が乾いた状態で初めての水やりで十分です。土曜日はさらに持ち上がった土をホウキで叩いて落とし、日曜日からの水やりでも良いかもしれません。
霜が降りるぐらいに(夜温5度以下)気温が下がらなければ、何とかなるかなと思っています。下がりすぎるようなら、ハウスの両袖を下げれば良いことですし、寒い状態では苗自身の判断で伸びなくなります。以前は水苗代で薄氷の中という光景もありました。何が何でもゴールデンウィークに田植えというスケジュールが今のような育苗を生み、高温で管理せざるを得ないので、農薬も必要になるという矛盾。このご時世、かけなくて良いコストはかけないのが正しい姿かなと思います。
この記事にはトラックバック・コメントがありません。
コメントは投稿者の責任においてなされるものであり、サイト管理者は責任を負いません。