メニューをスキップして本文へ


ここから本文

シャボチカバ

  • 2004年12月22日(水) 00:00 JST
  • 投稿者:
    turbo
■■■■■2004.12.22(水)  くもり時々晴れ シャボチカバ

シャボチカバ
 お茶農家つながりで見つけたサイトの中に、シャボチカバという熱帯果樹を育てている方がおられる。静岡でお茶を作っている方なのだが、ハウスで作られているとのこと。たまたま京成バラ園の温室でも目にしていたのですが、幹に実がなる(幹生果「かんせいか」という)珍しい紫色の果実である。
 これからが収穫の時期ということで、200gほど送って戴いた。思ったよりも果実は大きくて、金柑の大きさをイメージしてもらうといいかも知れないです。香りは直接はないものの紫色がとてもきれいで、食べてみると甘酸っぱい中に木の香りがして、葡萄のような食感、香りがいい分だけ高貴な気分になれます。ただ中にある種が4~5mmと果実の割には大きくて、そのまわりの果肉はライチのように白く歯ごたえもあるのだが、種にくっついて剥がれにくくて、熱帯果樹らしい感じがする。熱帯果樹の場合、種子の乾燥を防ぐために実が剥がれにくいものが多いが、シャボチカバも同じような感じである。
 図説世界のくだもの366日事典(天野秀二)によれば、「シャボチカバは香りを身上とするフトモモ科の果実で、原産地はブラジル南部といわれる」とある。シャボチカバの語源は、インディオの言葉で「小さな亀(シャボ)の実(チカバ)」の意味であるというが、なぜ亀なのかは不思議である。本によれば直径3cmぐらいとあるが、今回戴いたものは2cm程度であった。栽培地域は、ラテンアメリカ、東南アジア、沖縄などであるが、結実には時間がかかり実生では10年以上かかるとのこと。果樹としての寿命はすこぶる長く孫子の代まで実をつけるという。
 せっかく戴いたのだからと、少し食べるとともにジャムにしてみた。果皮はやや硬く、芳香成分と紫色の色素が入っている上に、中味はジューシーなので、少量の水を加えて火にかけ、皮が自然に割れるように加熱した。この段階ではまだ砂糖(この手の果実は、香りを出す意味でグラニュー糖がベストですね)は加えず、色が出てきて、同時に芳香成分やアクがある程度出るのを待ってから加糖しました。150gの実に対して、グラニュー糖をお玉に1.3杯程度ですから、たぶん90g程度を加えました。ある程度エキス分が出たところで、ザル漉しして種と皮を取り除き、改めて種を除いた皮(と果肉)を全量の1/3程度鍋に戻して再加熱。フルーツソースとの中間ぐらいまで煮詰めてみました(量が少ないと、高温になり過ぎるので、実はあまり長時間煮詰められない)。
 結果の味はというと、とても美味です。フルーツソースにするには皮は邪魔ですが、ヨーグルトやパンに使うには皮や果肉が入っていた方が自然でいい感じです。これは素材としてはおもしろいですね。果実の値段は聞いていませんが(^^;;ハスカップとかベリー類と同じような感じのジャムになる予感がします。強いていえば、果実にあるエグ味がもう少し強調できた方が、よりインパクトがあっていいかも。

表示形式
コメント投稿

コメントは投稿者の責任においてなされるものであり、サイト管理者は責任を負いません。


ここからフッタ